続き

昨日のあらすじ:翔菜さんうにかたさんには勝てる気がしない。


さて、いきなり昨日の続きです。
箱の裏側をじっくりと眺める僕の横を、先住民であるところの少年(シャイぼーや)が通り過ぎていきました。
そのままこの場から離れるかと思いましたが、どうしてか彼は出入口付近でうろうろ、うろうろと。
何故だろう。僕は考えます。箱の裏を見つめながら考えます。傍から見れば確実に危ない人です。
賢者たる僕です。(勘違い) すぐにぴーんと来ました。
そう、あの女性2人組です。エリア18付近のレトロゲームゾーンで見かけたあの2人です。
つまり、です。そのシャイぼーやは、出た先にいるであろう女性のことが気になって外に出られないのです。
ふふ、ぼーやったらかわいいんだから。自然と僕の頬も緩みます。
まったく、ケンはお姉ちゃんがいないと駄目ね。(璃々子さん素敵過ぎです)
しょうがないわねぇ。お姉ちゃんが、先に行ってあげるから。(璃々子さんください)
箱を堪能した僕は、穏やかな気持ちで、少年の危機を救うために動き出します。
ちゃんと、お姉ちゃんについてくるのよ?(喜んでついていきます)
そう思いながら少年の待つ(待ってません)出入口へと向かう僕。
そして――





女性2人、入って来ました




ちょ、え、あ、え、えええええええええええええええええっっっっっっっ!?


そりゃさすがの勇者もびびるってもんですよ。
誰がこの展開を予想できますか。
何だよ、実はレトロゲーム探してるんじゃなくて入るタイミング計ってたのかよ。何だそのありがちなフェイント。
しかしアレですよ。タイミングって、もうあんたらのそれ駄目駄目ですよ。
どうして男2匹出てくるまで待てませんか。待てなかったのか。おまーらは待てなかったのか。そんなにえr(ry
ほら見ろ。シャイぼーやなんか固まってるじゃありませんか。
そら固まりますよ、普通。
何て言うの、こういうのって。


未知との遭遇


っていうんですか?
まぁね、でもそこは勇者たる僕ですよ。驚愕を顔に出すことなく紳士のそれで、僕は何とかエリア18を後にしました。
カウンターの店員は女性でしたが、もちろんそんなことでうろたえることもなく。
そうして、僕は帰途へとついたのでした。


どうでしたか、勇者の冒険模様は。
ワクワクとドキドキに溢れていたでしょう?
でも、旅を終えて、僕は思うんです。






……女性が何に手をつけるのか見届けるべきだった。





    ――完――