ごちゃこん感想3

12〜




12 On My Road


 独特のリズム。等身大のことみちゃん。
 優しくて、温かくて、いい話でした。
 ちょっと台詞が説明的だったかな、という気がします。逆に地の文での説明が不足しちゃってたような。




13 Dear to be stubit!


 ナイスお馬鹿(笑)
 でも普通に考えて名雪可哀想過ぎますよね(笑)
 なかなか面白かったんですが、ヒロイン3人ということでかなり分散されちゃったかなぁ。
 まぁ、この容量だと仕方ないことだとは思いますが。





14 クローバー


 上手いなぁ。文章にしても内容にしても演出にしても、かなりのレベルですね。
 これまた独特のリズムで独特の空気を作ることに成功してます……が、正直ちょっと作り過ぎな気がしないでも。
 一つの劇を見ているような感覚でした。人間っぽさを感じなかったというか。
 例の渚の劇と幻想世界、その二つと絡めて、ある程度は意図的にそういった無機質な空気を作ったんだとは思います。ですが、『幸せの形』を示すための話(だと僕は思ってます)なら、全体的にもっと柔らかい雰囲気にした方が良かったんじゃないかなぁと愚考する次第であります。






15 遠い旅路を


 うわぁ。これはちょっとレベルが違う。
 ごちゃまぜだからこそ出てきた快作。悔しいことにまた絶賛するしかないです。ちくしょう。
 終わり方に不満を持った方もいらっしゃるようですが、僕はこれで良かったと思いますねー。三つの話を絡めちゃったりしたら、この作品は壊れちゃうんじゃないかな。
 全く別の場所で、全く関係の無い人たちが、でもどこかで繋がっている。だからこそ、この話はここまで魅力的なんだと思う。
 あとリーマンさんの感想を拝見して思ったことというか、考えたことというか、思考したことというか、thinkしたことというか。

遺品の旅行鞄が世界中のたくさんの人間の手を経由して、受け取るべき人間のもとへ届けられるというフィクションを最大限に活かすための文章ではないと判断したのは、描写がどうにも各登場人物の心理に割かれすぎていて、それぞれが抱えている思いと旅行鞄という二つを筋を書くにはそもそも分量が足りず、どっちつかずになってしまっているのではと考えたからだ。

 ということなんですが、僕は、そもそもこの作品って『受け取るべき人間のもとへ届けられるというフィクションを最大限に活かすための』話ではないと思ったんですね。旅行鞄はあくまでガジェットであって、主題ではない、と。
 確かリーマンさんはクラナドをプレイされてないということで、恐らくご存知なかったんじゃないかと思うんですが、この旅行鞄って、クラナドのあるシナリオで重要な役目を持って出てくるものなんです。この作品オリジナルのものではないんです。なんで、クラナドやってる身からしたら、この鞄ってそんなに驚くべき存在ではないというか。重要な小道具には変わりないんですが、この作品で初めて鞄を見る方と比べると『驚異的な事実』という認識は薄いと思います。
 だから多分、作者さんは鞄を主題に置いたつもりはなくて、あくまで、三つのエピソードを繋げるためのガジェットとして鞄を使われたんじゃないかな、と。事実、僕もそのつもりで読みましたし。


 ……ここまで書いといて見当違いだったりしたらもう笑うしかないなぁ(笑)