ろりこん2感想1〜8


 ネタバレ全開褒めてばかりじゃないよ。そういうの見たくない人は逃げてー。




1 少女の味方


 作者さんはとてもアホだと思います ←超褒めてます
 もう単純に面白かったです。
 色々と突き抜けてました。キャラクタとか。作者さんとか。 ←ここ重要
 ドS少女にドM青年。形としてはそう珍しいものではないのでしょうが、ここまで突き抜けられるといっそ清々しいぐらい。楽しい楽しい。
 途中から混ぜられるシリアス色も、緩急という意味で効果的に働いていたと思います。
 ただ、少女が実は……というサプライズの部分はちょっと唐突過ぎたかなぁと思わないでも。読み返したら気づく、ぐらい微妙な伏線とかがあれば尚良かったなぁとか。
 ワロスでも神聖でもなく「変態」の称号を捧げたいと思うのですがどうでしょう。








2 青空ノート


 ほのぼのー。
 実に微笑ましい作品でした。癒し系っていうのはこういうのを言うんでしょうね。
 日記の一つ一つから女の子独特の感性が現れていて、いや、これは上手いなぁ。
 気になったところとしては、女の子の年齢。高校生とするにはちょっと幼過ぎると思います。普通に小学生とか中学生で良かったと思うんですが、何か狙いがあったのでしょうか。
 実年齢と中身とのギャップを狙ったのだとしたら、正直その試みは上手く行ったとはいえないかなぁ、と。「高校生」の部分が全く見えてきませんので。
 構成が特殊ですし、何か寓意があるような気もするんですが、うーん、読み取れず。







3 ちいさなてのひら


 うーん、正直きついかな、という印象。
 ありがちなキャラとその設定。定型的なストーリー。都合のいい展開。
 それらを突き詰めて高いレベルで纏め上げれば正攻法や王道といった特長にもなりうるのでしょう。
 ですが、今作は残念ながらそこまで達していないので、上で挙げたような点が全部裏目に出ちゃったかなぁと思います。
 文章は決して下手とかいわれるレベルじゃないと思うので、あとは経験かなぁと。
 偉そうな感想でごめんなさいです。










4 どうでもいいふたり


 ほのぼのー。
 優しい語り口とほんわかほんわかした空気がとても心地よいです。
 読んでて、しあわせーな気持ちになっていくような。あったかい気持ちになれるような。
 中身という中身があるわけではないので、突き抜けた評価は得にくいでしょうが、ほのぼの特化で万人から愛される良作だったと思います。









5 gift


 一位おめでとうございます。ちくしょう。
 圧倒的。平均的にレベルが高くて混戦必死の巨大二位グループを、一人悠々とぶっちぎってました。
 ちょっと澄ました感じの文章もミステリ風味な中身も致命的に好みです。文句つけるところが見当たりません。ちくしょうちくしょう。
 てか本多孝好の影響強いですよね。いいことだ。とてもいいことだ。













6 そして小鳥は籠へと帰る


 これ好きだなぁ。
 もやがかかったような、微妙に現実を超越したような空気。
 とても悲しくて切なくて、抱きしめたら壊れてしまいそうな黒子をそれでも抱きしめたい。そんなことを考えてしまいました。
 状況の設定や折り紙の使い方、話の締め方など、すごく上手です。
 敢えて気になったところを挙げるなら。まず、話全体に対して「状況・背景説明」の割合が随分と大きいこと。ストーリー性が全く無いって言っちゃえそうです。何か一つ二つエピソードを持って来れたんじゃないかなぁ、と。
 あとは、途中で出てきた老人がちとあざと過ぎたような。作者さんの意図がもろに透けて見えたようで。











7 無題


 悪くないとは思いますが、これだけだときついかなぁ。
 評価すべきところが見つからないというか。
 「面白かった!」という程の中身もありませんし、「ちくしょう騙されたでもそれが快感!」という程のサプライズでもない。
 年下と見せかけて実は年上。一発ものとして話の主軸に持ってくるには、あまりにも有り触れたネタであったように思います。
 文章は読みやすかったです。今度はもっと中身のある話を読んでみたいです。











8 はつでーと


 まず何よりも先に、汐ちゃんが可愛かったです。そこで加点しちゃうぐらい可愛かった。
 とはいえ、今作は少なくとも「こんぺ向き」の作品ではないような気がしました。
 何ていうか、勢いだけで書かれた印象があって。特に意味の感じられない杏さんとか割と無理矢理なラストとか。
 ところどころ面白い部分はあるんですが(「じゃあ……大好き?」とか「物まねだって〜」とか)、どうしても、それらよりも先に粗に目が行ってしまいます。
 こういう競作の場で高い評価を得るには、もっと完成度を高める必要があるかと思います。
 偉そうな感想でごめんなさい。